今日の昼ごはんにエビピラフを食べながらジュネの『泥棒日記』を読んでいたんだけど、書き出しの「徒刑囚の服は薔薇色と白の縞になっている」という文章を見て、つい自分の着ている服を確認してしまった。さんざん「『ウォーリーを探せ』のウォーリーみたい」と言われ、むしろ自称し、「いや、買うときも身体に合わせながらどこかで見覚えがあるなと思ったんだ」と言い訳し、ついに母親にも「ウォーリーみたい」言われた、白と赤のボーダーTシャツがここにきて徒刑囚の服装であることを指摘されるとなると、一周回って気に入ってやろう思った。ジュネも「花と徒刑囚の緊密な関係」を論じる文章を通じて褒めてくれてるし。
花のノートルダム/ジャン・ジュネ
不在の騎士/イタロ・カルヴィーノ
耳刈ネルリと奪われた七人の花婿/石川博品
小春日和(インディアン・サマー)/金井美恵子
黒い仏/殊能将之
山・動く―湾岸戦争に学ぶ経営戦略/W.G.パゴニス
カルヴィーノ アメリカ講義――新たな千年紀のための六つのメモ/イタロ・カルヴィーノ
映画術 その演出はなぜ心をつかむのか/塩田明彦
My Humanity/長谷敏司
スタッキング可能/松田青子
全体を眺めると、ほんと小説しか読んでないな自分。あとはあれか、カルヴィーノが『アメリカ講義』で言ったところの「軽い」文章の作品を好むようになってきたのかもしれないと思った。『小春日和』のダラダラ感はまた別種のものかもしれないけど好きだと思った。こういうのを読むと、ダラダラしている人間についての小説を読みたいし書きたいと思う。つまりは、朝に飲むビールのような小説を。
いや、単にダラダラしたいだけで、かつ朝からビールを飲みたいだけかもしれない。
ちなみに、この中でネルリだけ再読なんだけど、二作目は実はネルリシリーズの中で一番楽しめなかった記憶があったのに、再読してみるとこれがとんでもない大傑作だった。自分の不明を恥じるばかりである。

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